日々の雑記帳

50の戯言ブログ

女子高生の制服を着たオジサン

代々木駅からそのオジサン(推定年齢40歳)は乗ってきた。

180㎝くらいの長身のオジサンが、女子高生の制服を着こなして乗り込んできた。

でも制服は着ていても、他は全くと言っていいほど女子高生に寄せていないので、どこからどう見てもオジサンなのだ。

ウィッグやメイクで寄せることはできるはずだ。

それなのに一体どういう癖(へき)なのだろうか。罰ゲームなのだろうか?

オジサンは電車に乗り込んで、息子のすぐ後ろに立った。

ほぼ満員の電車で、その異常な光景に、誰ひとり関心も寄せず、誰ひとり笑いもせず、

何事もないように無言で電車に揺られている。

その異様な光景を思うと、私は笑いそうになった。

だって、私の息子の後ろにそのオジサンがいるんですもの。

「うしろ!うしろ!息子よ、あなたの後ろ!」と息子に教えてあげたい。

オジサンは隣駅の原宿で降りた。

同じ車両に乗っていた普通のオジサンが、その女子校生オジサンの降りる後姿をなめまわすように目で追っていた。

それを見て、気が付いている人は何人もいたのだろうけど、皆グッとこらえていたことに気付く。大人な対応だ。さすが都内だ。

原宿にはいろんな人種がいるのだ。

私と息子は渋谷で電車を降り、すぐさま息子に聞いてみた。

「えーっ!わからなかった。ただ背の高い女子高生だなぁっと思た」と。

さすが息子だ。全く気付いていなかった。息子は人に興味がない。大体そういうことに疎い。

息子にいつか会わせてあげたい、そのオジサンに。